【BYレイ】タニマリハーフ~プロローグ~ の続き
この大会は公認ではないが、今年15回目を迎える歴史があり、新春に走る大会として人気がある。
参加者は一万人規模、多くの出店が並び、お祭りムードがいっぱい。
会場の雰囲気はとっても明るい。
しかし、なんといっても、一番の注目は、
昨年の優勝者、最強の市民ランナー川内くん(今年は川内三兄弟揃って参加)
一昨年の優勝者、徳本さんの対決、
他にも、東大卒で箱根駅伝にも出ている市民ランナー松本さん、
猫まっしぐらの猫ひろしさんなどの招待選手も多く、お祭り感を盛り上げる。
スタートは会場を起点とし、荒川の上流を走るAコースと、下流を走るBコースに別れ、
更に各コース3回のウェブスタートのため、計6ブロックとなる。
どのブロックになるかは主催側が決定し、参加者の希望は受け入れられない。
招待選考が走るAコースは川内君や、猫さんとすれ違いが楽しめるラッキーコース。
一方のBコースは、有名人は誰もいない代わりに、一部工事中で、
段差のある鉄板が往復4キロもあるデンジャラスコース。
おしなべて、タイムの良い人はAコースになる確率が高いようだが、
Bコースにも速い人がいるから分け方の基準はよくわからない。
で、もちろん私たち全員が残念なBコースとなる(; ̄ェ ̄)
10時スタートは私一人、
コモちゃん達3人は10時30分スタートだ。
あらかじめコモちゃんと、初参戦の二人と同じ組になった方がペーサーをしようと言っていた。
そのため、私は一人さみしくガチ走り、
コモちゃんは仲間三人と賑やかに楽しく走る事となった。
ガッカリ…
実は私、ハーフは全く自信がない。
1年2か月前に初めてハーフを走った時の記録は2時間1分、
それから5月に軽井沢ハーフで2時間4分とタイムを落とす。
この時は、標高が高く、アップダウンのあるコースだから止むを得ないと自分を慰めた。
次は10月のタートルマラソン。
タイムは更に2時間7分に落ちる。
コースはフラットだったが、どしゃ降りだったからと言い訳する。
しかし、自分ではわかっていた。
この一年、スタミナはついたが、スピードが全く成長してないと言うことを。
もともと、足は速くないんだよ。
小中学校のリレーは最高が『補欠』だからねー^^;
無風晴天の冬日、言い訳の要素は何もない。
これでダメならそれが実力。
直前に行った3回の20キロ走は、3回とも2時間を切れてないから、自己ベスト更新もないだろう。
エモ部長が、私ねゴール予測時間に合わせて応援に来るよーって言ってくれたけど、
『もっと遅く来てー』とお願いしていた。
今回のレースは、いたっちとのんちゃんの完走が目玉だからね、
私のゴールシーンなんて、何の価値もないわ。
スタート時間が近づく。
さほど気負わずに、ボチボチいこうっと。
他のメンバーより、一足早く荷物を預けてBコースのスタート地点に着く。
スタート10分前、
Aコースから、招待選手を紹介するアナウンスが聞こえてくる。
川内くんが『去年は、2時間5分だったので、今年は2時間4分で優勝したいと思いまーす』
と言い、会場を沸かせていた…
ようだ。
我々、Bコースの出走者は、その盛り上がりを遠くで聞きながら、
一緒に盛り上がったほうがいいのか、
タニマリさんの挨拶を聞いたほうがいいのか、
決めかねていた。~_~;
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風邪気味の私は、スタート前からゲホゲホ咳が出て、テンション上がらないままスタートした。
2キロ経過、
『あーあ、まだこの10倍も走るのかー』
と、走り始めからすでに消化試合の気持ちになる。
7キロからは工事中の鉄板が現れた。
鉄板自体はさほど問題はないのだが、困ったのが、鉄板と鉄板の継ぎ目に段差があること。
常に継ぎ目の段差を気にしていないと足が引っかかってしまう。
継ぎ目の手前で、歩幅を大きくしたり小さくしたりと、調整しながら走る。
視線はずーっと下を向いたままだ。
で、この鉄板、いつまで続くんだ?
なんだか、だんだん腹が立ってくる。
いつまでこんな鉄板の上を走らせるんだよー!
これでAコースと参加費が同じなんておかしいじゃないかー!
ちっ、また美ジョガーに置いてかれた。
さっきから、私の周りはおっさんばっかりじゃねーか!
人の怒りは原動力となる。
腕時計はアームウォーマーで隠れていて見えていなかったが、
この時、間違いなく私はスピードに乗れていたようだ。
鉄板をたっぷり2キロ走り、折り返しの三角錐をタッチ。
アームウォーマーをめくり、時間をチェック。
時計は3キロ地点で見ただけだからスピードは全く分かっていなかった。
キター☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
57分台だ!
♪───O(≧∇≦)O────♪
このまま行ったら2時間切れる。
も一番見直す。
何度も見直す。
時計は誇らしげに57分を指していた。
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
ヤッホーい。
自己記録更新だ!
テンショングングン急上昇
もう、復路の鉄板にも腹が立たない。
『しょうがないよ、工事中なんだから』
『これでも精一杯安全を確保してくれてるんだよ』
でへへ、でへへ
ランラン RUN RUN 走れ走れ
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17キロ通過、コモちゃん達とすれ違う頃だ。
一人走りは淋しいよーって言ったら、
『レイセンセが淋しくないように、すれ違う時は一発芸やりますから』
って、言ってくれたよね。
いたっち。
そして、のんちゃん。
どんな顔して現れるかな?
初ハーフを楽しんでいるかな?
思い切り右に寄り、ひたすら探す。
いたーーー。
続く
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今日、コモちゃんといたっちは一緒に30キロ走ってきたんです。
東京マラソンを走るいたっちを応援してね。
すごく頑張っているんだよ。
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