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【BYレイ】心折れた登山(後編)

2013年7月下旬
私たち登山部女子6人は、八ヶ岳連峰の主峰赤岳(2899m)への登頂に成功した。
仲間達と味わった素晴らしい体験は、後日書くつもりだが、
この「心折れた登山」の経験が成功へと導いてくれたと思っている。

*****************************

こころ折れた登山(前編)の続きです。

パーティーの隊列は、弱い人を真ん中にするのがセオリーだ。
しかし、弱い人はたいてい後ろに行きたがる。
「迷惑をかけるから・・」
「後ろからのんびり行きたいから・・」
「自分の事は気にかけないでほしい・・」
という理由だ。

この時も靴ずれした同行者は後ろに行きたがった。
後から「弱い人は真ん中に」を守るべきだったと思ったが、
その時は同行者が「弱い人」だとは思っていない。
(後ろに行きたがる時点で気がつくべきだった)
***********************************

先頭を行くコモチャンに声をかけ、しばらく待つが・・・まったく来る気配はない。
おかしいな・・遅すぎる・・
コモチャンに待つように言い、来た道を戻ると・・・

同行者はいた・・・倒れている・・立ち上がろうとして・・また・・倒れる・・
ドラマを見ているようだった。

マズイ・・怪我をしたか・・近くまで駆け上がる。

大丈夫かと声をかけると「転んで膝を打った。歩けないかも知れない」と。

『落ち着け』と自分に言い聞かせた。

後から聞いたところによると、黒い虫を追い払っていて注意力が散漫になってしまったという。

靴ズレの足では踏ん張る事も出来なかったのだろう。

発生場所はルートの6割が過ぎたあたりで、もう少し下ると、次は根子岳への登りがある。

打撲の箇所を見たところで治療出来るはずもなく……

登山者は前にも後ろにも誰もいない。

一気に不安になる。

四阿山の山頂で、『根子岳方面はぬかるみが激しいから止めておこう』と
団体の登山者が言っていたのを思い出す。

登山を初めて以来の大ピンチだ。
幸い、片方の足は大丈夫そうだ。
ストックを松葉杖代わりに、片足でケンケンすればなんとか前に進める。

『ゆっくりゆっくり歩いて行こうね』

私は、同行者のザックを前に背負い、心で泣きながら、努めて明るい声を出していた。

なんとか下りきって、大すきまと呼ばれる鞍部に出る。

右の尖っているのが四阿山、左の丸いのが根子岳
蝗幃仭螻ア譬ケ蟄仙イウ_convert_20130731235139

四阿山根子岳コース

一面が笹の群集で覆われた大すきまは、明るく、開かれていて牧歌的な雰囲気。

のはずが、

今はガスで包まれ、ゴーッという不気味な音を立て、風が吹が吹いている。

笹が鳴いているように聞こえた。

途中、転びながら、ゆっくり、ゆっくり…それでも確実に前に進んでいた。

私の頭は、時速と距離と日没時間を計っていた。

根子岳までは1.5キロ、標高差200メートルの登りだ。

カメのようなこのペースでも……根子岳山頂に15時までに着けば……日没は19時。
根子岳から駐車場までの下りはそれほど難しくないはずだ。

なんとか間に合う。

時間との勝負だ。

焦る気持ちを伏せ、『ゆっくりゆっくり、無理しないでねー』と励ましながら前に進む。

根子岳の山頂が見えてきた。

先頭のコモチャンが、大きな声で誘導してくれる。

全く心強い。

誰も遭難させない。

絶対に帰ってみせる。

幸い、雨は止んだが、風が出てきていた。
意地悪な突風が吹く中、濡れて滑る根子岳の岩稜を慎重に登る。

ふー。

着いた…

と思ったら、なんの標識もない。

あ…山頂じゃないのか…

ん?今度は岩稜を下れと……

あとで本を見たら岩稜には3つのピークがあったがのだが、その時はガスがかかっていて見えていない。

同行者は、痛さに顔を歪めながら、足で登るというより、腕で登っていた。

海抜2000メートルの見知らぬ山で、雨と風とガスの中、怪我人含めた3人は、必死に頂上を目指していた。

長かった。

ようやく、ようやく山頂だ。

山頂から撮った景色(笑)
CIMG0277_convert_20130731235117.jpg

山頂(左に見えるのがコモチャン)
CIMG0276_convert_20130731234955.jpg

時間は14時30分。
いいぞ。間に合う。

ゴールは山頂ではなく、登山口。
山頂を横目でチラリと見て、歩きながら写真を撮り、すぐに下る。

緊張が少し解れる。
同行者も腕で歩く歩行に、やや慣れてきた様子だ。
登山道もダラダラの下りがまっすぐに続く道で危険はなさそうだ。

しかし、一番怖いのは慢心。
事故は集中力が切れるこんな時に起きる。

ひたすら声をかけながら、慎重に・・慎重に・・
コモチャンは先を歩き、歩きやすい道を教えてくれる。

30分ほど歩き、立ち休憩を入れ飲み物を口にした。
膝を気にして屈伸をする同行者。

その時・・
「あ・・・」
どした? 痛いのか?

「あれ・・・今、ゴキッと言った」
え? 骨がとうかなっちゃったのか?

「骨が入った・・みたい・・」
へ?
同行者は不思議そうに歩いてみた。

スタスタスタスタ・・

「治ったみたい・・全然・・痛くない」

後でわかったことだが、ギックリ膝なるものがあるらしい。
魔法にかかったように、タタタタっと歩いてみせる同行者。

その時、まるでドラマのようにサーッと霧が晴れ、日が差してきた。
CIMG0282_convert_20130731235027.jpg

そこから先は順調に下り、途中の休憩所に到着。
私たちは悪夢を見ていたのだろうか・・

空は高く青く、遠くの北アルプスまで望める。
CIMG0285_convert_20130731235055.jpg

皮肉にも、怪我人が出なければ、見られなかった景色を、
私は複雑な思いで見ていた。

**********************************

今回の登山で再確認出来た事。

■山の天気は下界とは全く異なる。
■雨・風・霧の山行では登山技術が5割増。
■早朝出発、15時までの下山
■登山レベルに合った計画
■セルフレスキューの知識を持つ
■緊急事態を予測した登山ルートの机上シュミレーションを行っておく
(避難小屋やエクケープルートの確認)
■弱い人を最後尾にしない
■良い装備は身を助ける
■登山用ストックは怪我をした時に有効
■ヘッドライトは必携。

怖い思いをした経験は、これからの山行の安全を確保する
装備の一つとなるのだと思います。
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コメント

No title

にゃるほど。
そういう、ことだったんだ。
ふむふむ。

ふららちゃん

そうなのよー。
これ読むと、合点がいくでしょう?
特に歩く順番こだわってた理由(笑)
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